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アウトドア好きが集まる?!クラフトビール専門店。2016年はビール復権の兆し。

(2016.01.28)

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PDXTAPROOMのクラフトビール

注文はキャッシュオン。ワンパイント(左)か、ハーフパイント(右)でオーダーできる。色も味わいもそれぞれに個性が引き立つので、飲みくらべしてみるのも楽しい。

 渋谷駅から原宿方面へ歩いて約9分。キャットストリートから少し入ったビルの2階に「PDX TAPROOM」はある。ビール好きならば、店名を聞いてビビッとくるだろう。PDXはポートランド(アメリカ・オレゴン州)の空港コード、TAPROOMは生ビールが飲める空間でパブやバーという意味。ここはポートランドのクラフトビールを専門に扱う店なのだ。クラフトビールとは、小規模の醸造所で生産されたビールのことで、個性的な味わいが人気を呼んでいる。
ポートランドは、メディアにも取り上げられる機会が多く、ここ最近なんだか熱い気がしている。大手のスポーツメーカーやアウトドアメーカーの本社があることでも知られているが、昔から革製品などの地場産業が盛んな町だ。自然も身近にあって、住みやすく環境が良いという。

 そんなポートランドに魅せられてこの店をオープンしたのが、オーナーの平松美幸さんだ。アウトドアのメディア関係者ならば、あッ!と思い出すだろう。彼女は、一昨年まで大手アウトドアブランドのブランドマーケティングを長年にわたり担当。アウトドア業界から一転、鮮やかな転身を遂げていたのだ。


オーナーの平松美幸さんと、スタッフの比嘉由紀夫さん。今日の気分を伝えてビールをオーダーするも良し。特注のビールサーバーが神々しい!黒板にはその日のビールラインアップが書いてある。

—このお店をやろうと思ったキッカケはなんだったんですか?

「ポートランドとビール。好きな物を組合わせたら、このPDX TAPROOMが出来たという感じですかね。高校3年から大学2年まで、ポートランドに留学していた経験もあって、ビールの味も向こうで覚えました。アウトドアメーカーに勤めていたとき、プロモーションの一環でイベント出展などするのですが、単に新商品を並べるだけではつまらないなぁと。そこでバーをやろう!ということになりました。ちゃんと食品衛生責任者の講習会も受けてやってみたんです。担当していたブランドはポートランド生まれでしたから、やっぱりビールだろうと。ポートランドは、たくさんのブリュワリー(ビール醸造所)があって、美味しくて個性的なビールが多いんです。バーを出展したときは楽しかったですねぇ。あの経験もいまにつながっていると思います」


Breakside BrewingのWanderlust IPAのワンパイント1100円。グレープフルーツ系の香りが爽やかでスッキリとしたのどごし。ランアップは、常に変動しているそう。樽が無くなったら新たなビールが入る。

 平松さんは、大学卒業後にPR会社に2年勤めた。その後、ポートランド発のアウトドアブランドが日本支社を設立することを知り、求人に応募し転職。それから16年半にわたってアウトドアブランドのマーケティングひと筋でやってきた。長年勤め上げて、ひととおり自分がやるべきことはやり尽くしたのではないか…次の新たな場所へステップを踏みたい。そうした思いがあったという。

—アウトドアメーカーを退職するときには、すでにこのお店の構想はありましたか?
「はっきりしたものはなかったです。でも、調べていくうちに出来るかも知れないと。それで勉強したり、準備をはじめていきました。でも結局はバタバタで…。ようやく2015年11月11日のオープンを迎えたという感じです。周囲の人たちにもお店のオープンをきちんと伝えられていないのですが、それでも噂を聞きつけて来てくれる人も多くいて。ビール好きでお店を知って来店して下さった方や、日本に暮らすポートランド出身の方などジワジワといった感じです」

PDX TAPROOMは、午後3時にはオープン。カフェ感覚でふらりと入れる気軽さが売りだ。店内にはWi-Fiや電源も完備。早めに仕事を切り上げた日、ちょっと息抜きに、ぜひ立ち寄って欲しいと平松さん。


窓際のカウンター席は、静かに飲めてお一人様にはおすすめ。とくに夕暮れの窓際、薄暗い空に琥珀色が映えて目にも楽しい。本を読んだり、ゆっくり過ごせる。

—いままでにはない感覚のお店ですよね。ビール好きには嬉しい限りです

「ポートランドでは、昼間でもビールを飲む人が多いです。ビールを飲む、お酒を飲むって、ちょっと後ろめたさを感じるというか。明るいうちから飲むとなるとなおさらですよね。でもビールって、時間を大切にするもののひとつなんじゃないかと思うんです。15時からオープンしているのも、そんなライフスタイルになったらいいなという思いからです。待ち合わせ前に一杯、一杯飲んでもうひと仕事なんていうのもいいですよね。ひとりでもふたりでもグループでも、ゆっくりとビールを楽しんでもらせる店作りをしたいと思っています」


チリビーンズ・ナチョス900円。トルティーヤチップスに、熱々のチーズがトッピング。ビールのうまさがますます引き立つ。

 PDX TAPROOMでは、常時10種類のビール樽がある。飲み慣れていない人は、好みを伝えて相談してみるのもいいだろう。爽やかなフルーティなものから、しっかりモルトを感じられるものまでバラエティに富む。ナチョスやフライドポテト、サラダといったフードもある。

 昨今若者のビール離れが進んでいるといわれるが、先日ビール出荷量の前年比が19年ぶりに増になったというニュースがあった。大きな増量ではないものの、傾向としては大手4社も今後はビールに力を入れていく方針のようだ。これまで発泡酒や第三といった種類の拡充に注力してきたが、今後はビールだという。クラフトビールは、ビールが苦手という若者や女性にも受け入れられそうな味わいでこうした流れにひと役買うかもしれない。PDX TAPROOMのオープン、そして、ビール出荷量の前年比増。ビール好きが多い登山界、アウトドア界にはいずれも朗報だ。

この看板が目印、お店は2階にある。らせんの外階段を登ったところがPDX TAPROOMだ。

PDX TAPROOM(ピーディーエックス タップルーム)
東京都渋谷区神宮前5-30-2 2F
電話03-6450-5455
営業時間:月−金 15:00〜23:00、土日祝日 12:00−23:00
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ライター
Akimama編集部
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