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バリ島の僻地で、シーカヤックを漕いでみた。

2014.11.17 Mon

渡辺信吾 アウトドア系野良ライター

 バリ島。言わずと知れた南国リゾートで、バグースなサーフ天国。しかしながらサーフィン以外のアウトドアアクティビティも豊富なのです。いつもならホテルのプールでまったりして、波がよければサーフィンするといった過ごし方が私の定番なのですが、今回はバリの北西部の僻地でシーカヤックを漕いできました。

 今回行ったのは、ジャワ島にほど近いバリの北西部のリゾート。デンパサール ングラライ国際空港からたっぷり4時間もかかる場所で「バリ西部国立公園」の一部です。前述のように、サーフィンで有名なこの島は、常にビッグウェーブがあるというイメージですが、場所によってはベタ凪の海が広がるエリアもあります。このリゾートはムンジャンガン島という無人島と半島に囲まれた穏やかな海に面しています。リゾートから出発するシーカヤックのツアーがあるというので参加してみました。

 ちなみに「バリ西部国立公園」は島の西側のほぼ半分を占める広大な地域。そこが自然保護区に指定されていて、手つかずの大自然が残されていて、珍しい野生動物も数多く棲息しています。陸側からでは見ることがむずかしい植生や動物など、シーカヤックで散策しながら見られるというから期待も高まります。

 カヤックはシットオンタイプのダブル。ガイドさんはシングルで誘導してくれます。シュノーケリングやダイビングが人気のエリアだけに、透明度の高いリーフにはたくさんの魚たちが泳いでいます。やや向かい風の中、水深の深い入り江の方へ漕ぎ出すと、吸い込まれそうな濃紺の海。南東方向にはバリ西部の山々、振り返って北西側を見渡すとジャワ島の山まで見渡せます。入り江の奥まで進んで行くと、マングローブ林が広がっています。野鳥の姿も多く、カヤックをしながらバードウォッチングもできました。風をかわす穏やかな場所では、小魚たちの群れが水面を揺らします。途中、船が一艘停まっている横で、もっこりと泡が浮き上がる場所があります。ガイドさんによると、下にはダイバーが潜っているそうです。海の中の世界にも興味がわいてきますが、こうしてゆっくりとパドリングしていると海や空や山、そこに棲む魚や鳥や動物たちを含め、大自然を丸ごと感じられる喜びがあります。

 近年、開発著しいバリ島ではありますが、まだメジャーではないエリアには、昔ながらのバリの姿、そしてまだ手つかずの大自然が残されています。少しだけ足を延ばして、あなたの知らないバリに出会ってみませんか?

(文・写真=渡辺信吾)

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