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梅雨明け、夏山、カミナリサマから身を守る方法。その1.

(2013.07.06)

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夕方近くになっても、まだモクモクと沸き上がるカミナリグモ、積乱雲。見た目には迫力あって、カッコウイイのだけれども、あまりお近づきにはなりたくないものです

 なんとも驚きですが、本日、気象庁により関東甲信地方の梅雨明けが発表されました。去年と比べれば19日も早く、平年と比べても15日も早いそうです。これは、1951年の統計開始以来、史上4位タイの記録だとか。いやはや、地球はどうなっちゃてるのと不安もありますが、ともあれ夏は本番に。

 さっそく、群馬の館林で37.4度を記録するなど、梅雨明けと同時に猛暑がやってきました。いやいや、この先が思いやられます。熱中症の危険も高まっているので、みなさんも十分にご注意くださいね。

 さて、梅雨明けといえば、夏山です。世界遺産となった富士山も今週始めに山開きになったばかりで、その人出の多さは各メディアで報じられている通り。また、北アルプスの山々でも残雪と高山植物が織りなす短い夏を楽しもうと、多くの登山者たちが集まって来ている模様です。

 一年を通じて山の混雑が一、二を競うと言われる「海の日」ももう再来週のこと。もはや、この日は海の日ならぬ「山の日」ですよね。毎年、7月の第三月曜日が祝日となるハッピーマンデーが海の日なので、今年は15日の月曜日です。つまり、連休は13、14、15日の三日間。もう山の準備は整っていますか?

 さて、この時期の山登りでとくに注意したいのは、カミナリサマです。山の稜線で落雷に襲われてしまうと、逃げ場がまったくなくなってしまうことがあります。とき既に遅しで、落雷が去るまでの恐怖の時間を、生きた心地なく過ごさなければならないハメにも陥ってしまうかもしれません。そうならないために、今回はカミナリサマの話をしたいと思います。

 山での落雷といえば、過去には、実際に悲痛な事故も起きています。もう46年も前のことになりますが、落雷による大規模な遭難事故として記録されているのは、長野県の松本深志高校の学校登山での事故でした。引率教師も含む総勢55人のうち、被雷した生徒8人が即死、13人が重軽傷を負い、3名が行方不明に。場所は北アルプスの西穂高岳エリアでした。西穂登頂後、下山途中の独標付近のガレ場での悲劇だったと言います。行方不明だった3名の生徒は翌朝、稜線から数百メートル下のガレ場にて遺体で発見されています。

 日付は1967年の8月1日のこと。朝には青空もあった空が、正午過ぎから急激に悪化したと記録に残っています。避難で下山を急いでいたときに、大きな雹まじりの雷雨になってしまったという話です。独標の稜線といえば、左右は深く切れたった岩稜帯で、まさに逃げ場はありません。落雷の衝撃で吹き飛ばされてしまえば、滑落してしまってもおかしくはないでしょう。

 この遭難は山岳の世界では有名な事故で、あまりの大惨事に学校登山の在り方までも論議の対象とされたほどでした。当時をご存知の方も多いかとは思われます……。

(梅雨明け、夏山、カミナリサマから身を守る方法。その2.に続く)

 
 
ライター
tetsu

山岳•アウトドア関連の出版社勤務を経て、フリーランスの編集者に。著書に『テントで山に登ってみよう』『ヤマケイ入門&ガイド テント山行』(ともに山と溪谷社)がある。

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