• 登山

朝はカリカリ、昼グチャグチャ。冬の低山歩きにはご用心!!

2015.02.16 Mon

宮川 哲

宮川 哲 アウトドアライター、編集者

 この時期の雪山はちょっと……という人でも、低山歩きなら続けていたい!! と思う山好きの人は多いはず。無雪期専門のハイカーを自称していても、日本の冬は長いですからね。歩きたいなぁと願う心のうずうずが、頭をもたげるのもよくわかります。

 でも、冬の低山歩きには、意外と落とし穴も多いのでご注意を。

 たとえば、関東近郊の丹沢山塊。冬の時期はいつでも、なのですが、太平洋沿岸に南岸低気圧がやってくると、山の上のほうはたいていは白く雪がつくものです。平地では雨でも、標高が1,000mも越えると雪のことが多いんですよね。もちろん、寒気が入っていたりいなかったりと天気図の状況にもよりますが。

 丹沢玄人の山ヤさんのなかには、このときを狙ってテレマークスキーを担いで山に入るツワモノも居るそうですが、それはまた別の話に。ここでは、低山には雪がないもの、と思い込んでいる夏山ハイカーに向けての注意点をいくつか。
     

真冬の低山歩き心得(関東近県、南岸低気圧通過後)
・登山口に雪はなくとも、山上にはあると思え 
・朝はカリカリ、昼グチャグチャ
・南はランラン、北オソロシや
・軽アイゼンとストックは必需品
      

 エリア的にかなりピンポイントなようにも思いますが、この条件があてはまる山はけっこう多いものなんです。丹沢はもちろん、奥高尾だったり、奥多摩だったり、秩父山塊も。あとは、中央線沿線の雁ヶ腹摺山とか滝子山なんかも同じような具合です。

 とくに注意しなければならないのが、北斜面での歩行です。南斜面をランランと歩いていたのに、峠をヒョイと越えるだけで、ちょっと信じられないくらいに山の状況がガラリと変わってしまうこともあるくらい。

 南面では太陽熱のおかげでついた雪もすぐに融けてしまいますが、太陽のあたらない北斜面では、一度積もった雪はなかなか融けることがありません。しかも朝夕は冷え込みの所為で、たいていはカリカリのアイスバーンになっているはず。

 これが急な下り斜面だったりすると、もうアイゼンなしでは歩けない! となってしまっても、まったく不思議はありません。また、積雪の状況にもよりますが、赤布や道標が雪に埋もれていたりすれば、道迷いの要因にもなりかねませんよね。

 でも、そんな危険が潜んでいるんだと、入山前に認識していれば、状況は変わって来ます。ここが大切なポイントだと思います。

 そして、また厄介なのが、カリカリがいつしかグチャグチャになってしまうこと。凍っているなら凍っているほうがハッキリ言って歩きやすいのですが、これ、冬の低山歩きの性みたいなものなので、諦めるしかありません。

 そうなんです。朝はカリカリに凍っていた雪面は、太陽の南中とともに、そして行き交う登山者たちの歩行とともに、いつしか泥濘へと変わっていくのです。

 もうグッチャングッチャンのドッロドロですが、ま、山で汚れを気にしていても始まりませんからね。パンツの裾を汚したくなければ、ゲイターを使うという手もありますね。

 ま、冬の低山歩きにはこんな落とし穴もありますよ、という話。天気図をしっかりと見て、防寒対策も忘れずに。あとは軽アイゼンにストック、ゲイターを用意して、山をめざしましょう!! 冬の空気は澄んでいるので、気持ちのいいものですよ。

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