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【特別ガイドルポ】秋の紅葉、白馬エリアの絶景を求めて!vol.3 ─── アフター登山の楽しみ!温泉とボリューム満点のカフェへ!

2018.09.28 Fri

北村 哲 アウトドアライター、プランナー

下山後に直行したい温泉!白馬八方温泉・郷の湯は、徒歩でも、クルマでもアクセスしやすく、非常に便利な場所にある温泉です。

 下山後の楽しみといえば、温泉とゴハン! まずは下山後に登山の疲れが癒せる温泉に向かいました。温泉が豊富な白馬には、徒歩やクルマでアクセスできる温泉がいくつかあります。

白馬八方温泉のアクセスマップ。日帰り入浴できる温泉が4ヶ所、無料で入れる足湯が4ヶ所あります。 注)北尾根の湯は、現在、絶景の足湯となっています。

 わたしは、冬の白馬にスノーボードをしにも来ているので、温泉といってすぐに思い当たったのが、白馬八方温泉・郷の湯。白馬八方スキー場にクルマで来る時に、よく利用している無料の駐車所、八方第三駐車場のすぐそばにある温泉です。

◼️白馬八方温泉・郷の湯(白馬八方温泉街) 

白馬八方温泉・郷の湯 / 入浴料金:大人600円、小人300円, 営業時間:正午~午後9時(受付終了午後8:30時), 定休日:火曜日, 浴槽:内湯:男女各1, 駐車台数  施設前:約10台, 八方第3駐車場利用可。

 平屋で六角形の外観が特徴的なちょっと変わった建物。入り口には、白馬八方温泉と趣のある書体の暖簾がかかっているので、初めて訪れる方でも、すぐにみつけることができると思います。中に入ると、なんと浴槽も六角形! 温かい温泉に浸かりながら、天井を見上げると、もちろん六角形の天井です。今回は、下山で少し急いだりしたので、汗も足腰の疲れも温泉でサッパリと洗い流しました。

 白馬八方温泉の泉質は、「アルカリ性単純温泉」(アルカリ性低張性高温泉)。無色透明で筋肉痛、疲労回復に効果あり。pH11(注1)を超える日本屈指の強アルカリ温泉だそうです。強アルカリ性の温泉は、肌の表面の汚れや角質を落とす効果があり、お湯に浸かると肌がすべすべになっていきます。また、白馬八方温泉の源泉に一番近いおびなたの湯、八方の湯の露天風呂には、天然の水素が温泉に非常に多く溶存しているそうです。水素は、悪玉活性酸素を除去し、抗酸化作用でアンチエイジング(注2)効果があるとのこと。美肌効果、疲労回復と、すばらしい効能をもった温泉が、白馬にはいろいろあるのですね〜。


(注1)pH(ピーエッチ)とは、酸性~アルカリ性の強さの度合いを示す数値です。酸性の最大値がph0。中間の中性の純水はph7。反対にアルカリ性の最大値がph11になります。
(注2)アンチエイジングとは、年を取ることによって起る老化の原因を抑制することによって、身体の機能的な衰え(老化)を予防したり、改善すること。


 
◼️足湯
 下山後に、時間がないけど温泉で疲れを癒したい方にオススメなのが足湯。白馬には、無料で入れる足湯が4ヶ所あります。今回訪れたのは、白馬八方バスターミナルにも近い和の湯。「八方」交差点のすぐ脇にあるこの足湯は、下山後にサッと入れてオススメのスポットです。この他、JR白馬駅には、白馬駅前の湯があります。電車やバスを待つ間の休憩によさそうですね。

和の湯 /「八方」交差点、ローソン向かいにあります。入浴料金:無料, 利用時間:午前6時~午後7時。

◼️白馬の名水
 白馬八方温泉・郷の湯から出て、少し歩くと対岳館という宿があります。その宿沿いの道を曲がると、白馬の名水という看板を発見しました。 水がコンコンと湧きでて、木をくりぬいた桶に流れ込んでいるではないですか。白馬には、他にも湧き水が出ているところが、いくつかあるそうです。温泉といい、湧き水といい、水が豊富な場所なんですね。
温泉上がりの斎藤千春が、乾いた喉を潤すように、すかさず一杯ゴクリと飲み干していました。

 
◼️PENGUIN CAFE / ペンギンカフェ(エコーランド)

PENGUIN CAFE / ペンギンカフェ 営業時間:8時~18時, 定休日:水曜日(冬季は、無休), 住所:長野県北安曇郡白馬村北城3020-504, 電話:0261-72-2040

 白馬在住の友人に教えてもらったのが、エコーランドにあるペンギンカフェ。この辺りでは珍しく、平日でも朝8時から営業しています。これは、とってもありがたい!

広々とした店内。カウンターの目の前は、ゆったりと食事ができる大きなロングテーブル。 左下)キッズルームを完備 右下)ソファーでのびのびする、小室千可さん。開放感があっていい!

 飲み物のはコーヒーを注文しようと思ってカウンター越しに目にとまったのは、ずらりと並んだエアロプレス。大きな注射器のような独特な形状の器具で、人力エスプレッソマシーンとして、コーヒーを抽出します。ハンドドリップやネルドリップでコーヒーを提供するお店はよくみかけるのですが、エアロプレスをメインで使用しているお店は、珍しいのではないでしょうか?コーヒー豆は、近くに住む古い友人の焙煎所の豆を使用しているそうです。

 黒板に書かれた豊富なメニューを見ていると、あれもこれも気になって、なかなかオーダーが決められません。オーナーシェフの大石学さんにオススメを伺うと、地元白馬のブランド豚を使った豚カツサンドとのこと。私は、迷わずそれをオーダーしました。アツアツの豚カツサンドに、こだわりのエアロプレスで淹れたコーヒーは、もう格別の味だったのは言うまでもありません!

豚カツサンドは、実はダブルもあるんです! 夏でも冬でも山に入る時に、朝イチでテイクアウトするのもよさそう。

ワッフルは、フルーツトッピングやサラダも。ボリューム満点な、ワンプレート

それぞれ、お目当のメニューを前に満面の笑み。いただきまーす!

 大石さんは、静岡生まれ。スノーボードが好きで、白馬で暮らし始めたそうです。飲食店勤務を経て、2016年12月にペンギンカフェをオープン。名前の由来は「子供にも覚えてほしいから」とのこと。朝早めの営業時間や提供している豊富なメニュー。広々とした店内には、雑誌や本、Free Wifiも充実し、ソファー席やキッズルームを完備。多忙であろうスノーシーズンのみだけでなく、地元の方や子供連れの方にも通年通してゆっくり過ごして欲しいという思いが伝わって来ました。

 温泉とカフェ、いつの季節でも白馬を訪れる際に楽しめる情報をお届けしました! 白馬八方・エコーランドエリアに訪問される際は、ぜひ訪ねてみてくださいね〜

【写真=田渕睦深 文=北村哲 モデル=斎藤千春、小室千可/好日山荘】

 
地図制作:オゾングラフィックス


 
■参考コースタイム
1日目 歩行計/3時間55分 八方池山荘(1時間)第2ケルン(15分)八方ケルン(10分)八方池(1時間)丸山ケルン(1時間30分)唐松岳頂上山荘
2日目 歩行計/6時間55分 唐松岳頂上山荘(20分)唐松岳山頂(15分)唐松岳頂上山荘(30分)牛首(2時間)五竜山荘(1時間)西遠見山(1時間)大遠見山(50分)小遠見(1時間)地蔵ノ頭

■アクセス
【起点までのアクセス】
公共交通機関の場合は、北陸新幹線長野駅下車~特急バス「長野-白馬線」~白馬八方尾根スキー場/特急あずさ松本駅下車~JR大糸線白馬駅~路線バス「猿倉線」~白馬八方尾根スキー場

マイカーの場合は、長野自動車道安曇野IC~北アルプスパノラマロード~国道148号線~白馬八方尾根スキー場/上信越自動車道長野IC~国道19号線~白馬長野オリンピック道路~白馬八方尾根スキー場

【ゴンドラリフト】
白馬八方(八方アルペンライン)
白馬五竜高山植物園(アルプス展望リフト、テレキャビン)

*本格的な雪が付くまでの秋のシーズン中は、八方尾根へのアプローチと遠見尾根からの下山にはゴンドラとリフトを乗り継いでの山行が可能です。往路は白馬八方尾根スキー場の八方アルペンラインを、帰路は白馬五竜スキー場のアルプス展望リフトとテレキャビンを利用します。ただし、2018年の秋は10/28(日)まで営業予定です。

■山行アドバイス
ゴンドラに乗った麓からの標高差は1,000m程度ですが、気温の変化が非常に激しく、秋と冬の両方を感じた山行となりました。初日は霧のなかの行動で雨氷に出会い、翌日の早朝は大きな霜柱が立ち、天気予報も雪マークが出たほどです。秋の登山であっても防寒対策として冬を意識した装備、手袋、ネックウォーマー、ニットキャップ、フリースやインナーダウン、あたたかいベースレイヤーなどの準備が必須となります。
 


【特別ガイドルポ】秋の紅葉、北アルプス白馬エリアの絶景を求めて!———長野・白馬八方尾根〜遠見尾根を歩く。vol.1


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