• 山と雪

雪好き参加必須! ワーケーションを軸にしたオンラインセミナー&バックカントリー無料体験

2023.01.21 Sat

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林 拓郎 アウトドアライター、フォトグラファー、編集者

「ワーケーション」についての考えがすっかり変わった。当初は「仕事しながら休暇をとるとか、なんだかスッキリしねーなー」と思っていた。しかしいまや「雪山往復の時間を仕事にあてて、来たるべきチャンスを逃さない」ための手段として活用するようになったのだ。

 

 シンプルに雪山の近くで仕事をすればササッと滑りに行ける。それはいいことが待っているからがんばって仕事を片付ける、と表わされ、空腹状態で仕事をしていて終わったらメシ食うぞ! というシチュエーションにも例えられがちだ。

 けれど、実際にはそうではないことが分かってきた。

 基本的にワーケーションはご褒美を求めたり、なにかをガマンすることとは無縁だ。むしろそれは仕事とプライベートが共存している感覚に近い。

 たとえば雪を求めてステイしているあいだ、体は常に雪を感じている。少し気温が下がるだけで、雪の気配を嗅ぎ取る。夕食を食べに出たときの空気の冷たさで、あそこの斜面はどうなっているだろうと想像が膨らむ。頭のすみに、常に滑ることがある。仕事とプライベートをスイッチのように切り替えるのではなく、ふたつが濃淡を変えながら重なり合っている感じなのだ。

六日町駅から徒歩でも10分。B&B形式の宿「六日町ヒュッテ(https://www.muikamachihutte.com)」の窓からは八海山を真正面に望むことができる。なによりも顔をあげると、そこに雪景色がある。それだけで、街にいるときには感じることのない幸福感に満たされる。

六日町ヒュッテのお風呂は源泉かけ流しの温泉。場合によっては、このお風呂と仕事を組み合わせてワーケーションに取り組んでもいいと思えるほどの快適さなのだ。

六日町ヒュッテの朝食。南魚沼のお米を土鍋で炊きあげており、その旨味と甘みは感動モノ。

 だからこそ、仕事に集中していてもだ。ふと窓の向こうの雪山を見たとき「キリもいいし、ちょっと気分転換に滑ってくるか」と自然にウェアに着替えることができる。「明日は朝からガッチリ滑って、そのあとで仕事かな〜」という日もあれば、フィールドが込み合う週末をはずして狙いを定めることにも抵抗がない。

 何度かワーケーションを体験しているうちに、なんとなくその進め方がわかってきた。それはフットワークよく、仕事とプライベートのバランスをとる行為なのだ。

 というわけで、数本の締め切りを抱えた状態で、またも新潟県は南魚沼市へ。今回は平日ど真ん中の3日間をあてることにしたのだ。

 

■コンディションでフィールドを選ぶ
 南魚沼ではこれまでに数回、ワーケーション目的で滞在してきた。この地を選んでいるのはズバリ、滞在中のアクセスがよいからだ。

 まずはコレなしには成り立たないというスキー場だが、ムイカスキーリゾートなら市街地から10分弱で到着。町の裏山とも言える斜面に設けられたスキー場は、4時間券が3,400円という嬉しい価格設定。そのうえローカルなスキー場とは思えないほどワイドな中級者面を備えており、南魚沼の市街地を見下ろしながら、気分転換にはじゅうぶんすぎるターンを堪能することができる。まさに気が向いたら滑りに行けるフットワーク抜群のスポットなのだ。

 さらに舞子スノーリゾートや八海山スキー場までも、市街地から30分弱で到着。よく晴れた日に気持ちのいいクルーズを楽しみたいなら舞子、深いパウダーに徹底的にまみれたいなら八海山と、その日のコンディションにあわせて選べばいい、ということも分かってきた。

 そして期待通り、到着初日の夜には納得感あふれる深さの降雪に恵まれた。となれば、予定はさっさと変更。二日目の仕事はすべて午後にシフトして、朝イチから八海山をめざすしかあるまい!

ステイ2日目の八海山スキー場。コース脇にひざまでの新雪が積もっており、柔らかい雪も圧雪されたきれいな面も滑りたい放題。もちろんノートラックを求めて朝イチからでかけはするが、昼前には足が終わって完全に燃え尽きた。というわけで、地元の定食屋さんでカツ丼食って、宿に帰って源泉かけ流しのお湯に浸かり、そっから夜中までバリバリにお仕事。心が満たされていれば、オレって頑張れるんだなぁと再発見。

 こうした臨機応変さを支えてくれたのはロープウェイやゴンドラの存在だ。数分とはいえまとまった時間がとれるので、乗車中は意外に仕事ができる。メールの返信くらいならあっという間。「かしこまりました。後ほど詳細お送りします」の返信を一本打っておけるだけでも、精神的な安心感は大きい。こうしてワーケーションの滞在先でリモートワークを取り入れれば、午前中をパウダー三昧にあてることもできるのだ。

ステイ3日目は穏やかに晴れあがったとあって、またもや朝イチから出動。というか南魚沼にいると、とにかく毎日午前中は滑る、という流れになってしまう。放射冷却で完全にドライアウトした雪を求めて、疎林の中へ。ゆったりしたペースで滑りながらも、軽い雪を巻きあげて楽しむファンライドに興じることになった。

 

■そこにいることのメリット
 滞在中にどこのスキー場をめざすか、という選択には天気予報が欠かせないが、ローカル的な勘もまた重要だ。その意味で、ステイ先のスタッフが滑り手であることは非常に大きなウェイトを占めることになる。

 たとえば南魚沼では定宿になりつつある「六日町ヒュッテ」はご主人が生粋のスノーボーダーであり、周辺のスノーコンディションに詳しい。ローカルならではの経験を頼りに雪の降り方や風向きを考慮して目的のゲレンデを選び、朝イチから出かけるか、ナイターで気分転換を図るか、といったプランが組み立てられていく。

 こうして、フィールドに近いところにステイして、日々変化する自然環境を見据えながら好コンディションを選び取る。これこそワーケーションのよさだと思っていたが、今回改めて感じたのは「地の利」だ。

2022年には二度、南魚沼市を訪れた。二回目には八海山のバックカントリーツアーに参加。適度に晴れて視界がよく、雪も深すぎないので滑りやすい。求めているのはただただ深い雪ではない。現地にいるからこそ、引き当てることのできる、楽しい雪があることを思い知った。

 じつはワーケーションで本当に効率化できているのは、住んでいる町からフィールドまでの移動時間だ。

 距離は、その小回りのよさを阻害する。都会からの場合、コンディションがいいと聞いても到着するころには雪は重たく湿っている。かといって天気予報を頼りに、あらかじめ休日を決めてしまうのは賭けだ。

 だからこそ、近くにいることに価値がある。過去にも書いているが、フィールドの近くにステイすることは好コンディションを引き当てる可能性を爆あげしてくれる唯一無二の方法なのだ。そして、引き当てることができたなら、それがたった一日であったとしても深い満足感につながる。

 まちがいなく、これこそワーケーションのメリットだ。コロナ禍ですっかり日常となったリモートワークを上手に利用することで、わざわざ帰らなくてもいい環境をつくりあげる。そうしてフィールドコンディションを見据えながら、絶好の一日を狙って自分のスケジュールを調整していくのだ。

 

■土地に馴染む暮らしの未来
 この町でワーケーションをするようになって強く感じているのが、カルチャーのなかに入りこんでいくことのおもしろさだ。ビジターであることは変わりないけれど、ローカルたちと交流して考えや価値観を共有して、思考をローカライズさせていく。その過程もワーケーションの充実度を大きく向上させる。

ローカルの滑り手たちに愛される「あさひ食堂」。懐かしい昭和の雰囲気に溢れており、夜は地元の人たちのにぎやかな笑い声にあふれる。なにを食べても美味しいが、筆者のおすすめはカツカレーやカツ丼などのカツ類と中華丼。

 ラインを見れば、気の合う滑り手かどうかはすぐ分かる。同じスポットに通っていれば、知り合いは増えていく。そうして、そこにあるコミューンのなかに溶け込んでいく。そうした動きが叶うようになれば、フィールドの楽しさはさらに加速する。なぜならそれは、その土地に暮らす人たちの価値観を体に取り入れることだからだ。そうしてワーケーションを一歩先に進めた、移住という夢にもつながる喜びだからだ。

 そんな南魚沼市ではワーケーション体験を軸としたオンラインセミナーと現地交流会を開催する。現地交流会では実際のバックカントリー体験を通じて、南魚沼の雪のポテンシャルを感じ取ってもらうことも重要な要素となっている。

 詳しくは下記をごらんのうえ、まずは1月23日(月)のオンラインセミナーにご参加を!

 

■オンラインセミナーのお知らせ
 南魚沼市では下記の要領でテレワークとワーケーションについてのオンラインセミナーを開催します。

日時:2023年1月23日(月) 20:00〜21:00
申し込みフォーム:https://form.run/@mmdo-machi-1674027490

テレワークの機会が増え、仕事と余暇の考え方も変わりつつあります。そこで首都圏から2時間半の南魚沼市で、テレワークで仕事を進めながら、スキー/スノーボードなど雪国南魚沼ならではの楽しみ方を知る移住経験者の方の話を交えながら「雪・食・住」をテーマに、南魚沼市でのテレワークについてご紹介します。

主催:一般社団法人南魚沼市まちづくり推進機構
運営:自然体験村
問い合わせ:自然体験村/武宮(kigurumi41244124@gmail.com

 

■無料バックカントリーツアーを含んだ現地交流会
 オンラインセミナー参加者は現地交流会にも参加可能。無料バックカントリーツアーのほか、南魚沼市内のテレワーク環境や現地での余暇と仕事の時間配分などを体験することができます。

日程:2023年1月29日(日)
場所:八海山または舞子バックカントリーエリア(雪の状態によって六日町八海山スキー場または舞子スノーリゾートとなることもあります)
案内:TRIFORCE(丸田ほか)
保険:ツアー内に含まれています   
定員:15名(応募人数が多い場合は抽選となります)
参加費:無料(リフト券は各自お求めください、昼食代は各自負担となります)
内容:バックカントリーツアーを行ない、その後昼食を兼ねたヒアリングなどを行ないます。
    9:00 現地集合、ツアースタート
   12:00 ツアー終了
   13:00 昼食とヒアリング(移住定住/ワーケーションに関する質疑応答など)
   14:30 解散
申込方法:オンラインセミナーにてお知らせします。

主催:一般社団法人南魚沼市まちづくり推進機構
運営:自然体験村
問い合わせ:自然体験村/武宮(kigurumi41244124@gmail.com

 

■テレワークとワーケーションのために

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