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【使ってみた】カマド型の焚火台の実力やいかに?!

2016.04.08 Fri

渡辺信吾 アウトドア系野良ライター

 先日開催されたテンマクフェス(tent-Mark DESIGNS Festival)に行ったときに、現物を見てグッときて、その場で即購入した焚火台に初火入れしてみました!

 こちらの焚火台、tent-Mark DESIGNSの「焚き火グリル“とん火”」といいます。日本のカヤック界のレジェンド・沖縄カヤックセンターの仲村忠明さんプロデュースでコラボした商品の1つ。そもそも、仲村さんが自作で使っていた焚火台をベースに製品化したものだそうです。


こちらが製品のモデルとなった仲村さん自作の焚火台(画像提供:tent-Mark DESIGNS)

 私が惹かれたのはカマド型のこの形状。焚き火で調理することを想定したら、やはりカマド型って理想的なカタチなんじゃないかとウッスラ思っていたんですが、そんな矢先にこの製品が出たものですから食指が動かないはずはありません。というのも少年時代に、磯辺で石を積み上げてカマドをつくり、焚き火を起こし、潜って穫ったサザエやアワビを食べた、そんな思い出が沸々と蘇ってくるのです。

 そんな思い出話はさておき、さぁ火入れです。普段なら焚き火は薪をティピー型に組んで風下側から着火するんですが、この“とん火”は、風を防げる形状なので平行積みでOK。熱が入れば空気の流れも手前から奥へと向かうだろうと想定しました。焚き付けになるような極細の材を中心に置き、その周りに細めに割った薪を平行に重ね、最後にやや太めの薪を乗せます。これで準備完了。


平行置きで薪を積んで着火。風防があるので小さな火も安定します。温度が上がってくると、手前から奥への空気の流れが生まれ効率よく燃焼

 マッチの火を、焚き付けの束のところにそっと放り込むと、徐々に火が勢いを増してきます。炎のところに小枝などを足しながら火が育って行くのを見守ります。徐々に火が大きくなってくると案の定手前から奥へと炎が流れていきます。もうちょっとやそっとじゃ消えそうもありません。あとは薪を足しながら焚き火を楽しむだけです。私の前を通りかかった人から「それかっこいいっすね」と声かけられました。まだピカピカなのでちょっと気恥ずかしかったのですが、道具をほめられるとうれしいですね。


燃やしはじめは針葉樹、安定してからは広葉樹の薪を使いました。途中、枯れ枝とかも使いましたが、どれもしっかり燃えてくれます

 その後も焚き火を楽しみましたが、けっこう燃焼効率は高そうです。薪はしっかり燃えて完全に灰になってました。用意した薪を全部燃やし尽くそうと思ってたのですが、途中から雨が降って来たので焚き火中止。調理もできませんでした。タープ持って来ておけばよかった。

 翌日片付けのときに気づきましたが、ロストルは熱でやや変形していました。まぁこれも想定内です。これが変形しないくらいしっかりしたものだとかなり重くなりますからね。火が入ったステンレスはいいかんじに焼き色がつきました。もっともっと使い込んでいい色に育てたいものです。いい具合に煤のついた鍋やケトルをお供に。

 総評ですが、純粋に焚火だけ楽しむなら、やはりスノーピークの焚火台のようなカタチの方が趣があって好きです。ただ、焚き火を調理のために使うことを前提にするなら、このカマド型の“とん火”はかなり使い勝手がよさそう。クルマに常時搭載決定です。


【製品情報】
焚火グリル”とん火”
本体価格¥16,000 + 税
サイズ:[使用時]約48×41×55.5(高さ)cm [収納時]約42.5×31×5(厚み)cm
重量:約4.3kg
素材:ステンレススチール(本体・網)
※収納ケース、キングトング別売

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