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【山道具】山を歩くときのソックスって、気にしています!?

(2016.07.05)

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 突然ですが、山登りのときにはどんなソックスを使っていますか? すでに山登り歴の深い人や用具通にであれば、これは愚問というものです。ご容赦を。でもソックス選びは、これから山を始めようかなという人には、大切なポイントとなり、ぜひとも取り入れてほしい用具選びのコツのひとつでもあるのです。登山のときには「たかがソックス」ではなく、「されどソックス」の心意気で。

登山用ソックスの長短

 街中用でも登山用でも変わりはないけれど、ソックスにはロングとショートなど、カタチのちがいがあるのはご存知のとおりです。寒い時期には長めのものを、暑い時期には短めのものを、というのは感覚的にも当たり前の選び方にはなりますが、じつは機能的な面でも長短のちがいには意味があるのです。

 たとえば、ソックス丈には吸汗発散機能(つまり、汗などの水分を吸い上げて発散させる機能)が付加されていることもあり、機能を存分に働かせるためには、暑い夏の時期でもある程度の丈が必要なこともあるのです。なぜ、水分が発散されるのかといえば、毛細管現象を利用しているので。足裏でかいた汗をソックスの繊維の中で上へ上へと吸い上げ、発散させているのです。

 つまり、丈の長めのモデルを履いていれば、外気に触れる表面積が大きくなり、より効果的な結果が生み出されるというわけです。でも真夏の場合、あまりに長いと暑さにも影響するので、ミドル丈くらいのものを選ぶといいでしょう。登山用のソックスに中間丈が多いのは、そんな理由もあるのです。

 また、トレイルランニングなどで使う場合は、ショート丈が主流となります。これはシューズ自体にもかなりの通気性があるので、吸汗という意味ではショートでも十分な機能を果たしてくれるため。なによりも大切なのは、履く靴との相性ですよね。ハイカットの登山靴にショート丈のソックスでは、足を痛める原因にもなりかねません。

右足専用と左足専用

 登山用ソックスには、右足のカタチと左足のカタチそれぞれに専用設計になっているモデルもあります。そもそも人間の足のカタチ自体が左右非対称になっているのだから、ソックス自体もその形状に合わせてしまおう!! という発想はごもっとも。もちろん、モデルにもよりますが、親指のほうが長く小指ヘ向かってゆるくカーブをつくることで、足へのフィット感が格段に上がっていきます。

 また親指側小指側の長短だけではなく、親指のほうが立体的に高く、小指のほうが低くなっているようなモデルもあります。いわゆる完全な立体構造といえるもので、登山用具ならではの視点ともいえるでしょう。こういった左右非対称のソックスには、たいてい「R」と「L」の表示が付されているので、履きまちがえないように注意です。

ところで、靴擦れってなんでおこるの!?

 靴擦れの原因は、足肌と登山靴との摩擦によって生じるもの。とくに長時間歩行を続けたときには、登山靴の中で足は蒸れ、ゆで上がっているような状態になってしまいます(ソックスを脱いだとき、シワシワになってしまっていることありますよね!)。そんなときには靴擦れがおこりやすくなり、たとえば、ソックスに緩いシワがあっただけでも皮膚は簡単に傷ついてしまいます。

 登山靴は密封されやすい空間で、汗をかきやすいといわれる足裏や足の甲からは、平常時でも1日でコップ一杯分の汗をかいてしまうとか。汗をかいたままにしていると、当然ながら、靴擦れの原因にもなるわけでして。

 じつは靴選びにも問題がある場合も多く、靴の中でサイズが合わずに足がズルリと動いてしまったりすれば、足の皮膚にはやはり負担は掛かりますよね。さらに皮膚の表面が濡れていたりすれば、それはなおさら。

 だからこそ、吸汗発散機能の高いソックスを履くことで、その足のムレの軽減を図る必要があるのです。この機能の善し悪しは、おもに素材選びで決まってしまいます。たとえば、綿のように保水性のある素材はむしろマイナスです。登山用ソックスには保水性のない化繊ものか、吸湿性のある天然ウールなどがベストの選択となるでしょう。

クッション性の確保も大事

 重い荷物を背負っての登山行為は、足裏への負担がかなり大きくなります。そもそも足の裏は土踏まずのアーチによって、クッション性を保ってその衝撃に耐える構造になっているのです。でも、疲れが重なるとそのクッション性が低下してしまうことも……。そこで、密度の濃いパッドが足裏に配されたソックスが、足裏全体のサポートをする意味を持つようになるのです。

 このような登山用のソックスは、クッション性を高めるために高密度パイル構造を採用しているものが多く、生地糸をベースに補強糸を高密度で編み込んであります。そうすることで、柔らかで弾力のある履き心地が生み出されるのだとか。ソックスを裏返してみると、構造がよくわかりますよ。

 さてさて、登山用ソックスの話に終始してきましたが、ここで耳寄りの情報をひとつ。老舗登山靴メーカーとしても名高いキャラバンが、自社で開発した登山用ソックスのモニター応募企画を実施しています。

 その名も「RLソックス」といわれるモデルで、左右別の専門設計になっているモノ。登山専用ソックスとして、登山者たちにも長らく愛されている名品です。

 モニターの応募は、キャラバンのホームページから。締め切りは7月31日ですって。詳しくは以下をクリック。
 
 

 
 
ライター
tetsu

山岳•アウトドア関連の出版社勤務を経て、フリーランスの編集者に。著書に『テントで山に登ってみよう』『ヤマケイ入門&ガイド テント山行』(ともに山と溪谷社)がある。

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