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【A&F ALL STORIES】美しく、丈夫で、長く使えるメイド・イン・USAのキャンプファニチャー「ブルーリッジチェアワークス」

(2018.04.10)

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製品におされた焼印には“BLUE RIDGE CHAIR WORKS”のブランド名と、その誕生の地、“ASHEVILLE”の名が。これが、ブルーリッジ製品であることの証し。
 ブルーリッジチェアワークス(BLUE RIDGE CHAIR WORKS)は、アメリカ合衆国東部に位置するノースカロライナ州のアッシュビルで、テーブルや椅子などのキャンプファニチャーを製造している。

 アッシュビルがあるノースカロライナ州の西部は、古くからアメリカ国内の木工家具生産のハブとして機能してきた。家具に適したタモなどの堅木の森があり、木材の運搬に便利な川や鉄道があるその地には、必然的に多くの職人が集まっていた。ブルーリッジの特徴のひとつはアメリカ製であること。多くの企業が生産性を高めるために海外へと製造拠点を移しているいまも、すべてをここノースカロライナで製造している。

 あたたかみのある木の椅子やテーブルを見れば歴史あるブランドかと思うが、創業は2000年。意外と最近だ。

 創業者のアラン・デイビスは、元はラフティングガイドだった。夏はホワイトウォーターのガイド、冬はスキーパトロールとして生活していたが、ガイド業の合間に始めたTシャツ製造のビジネスで成功する。しかし、1980年代にアメリカで起こった金融危機で会社はたちゆかなくなってしまった。

 会社をたたみ、アッシュビルへと住処を移したアランは、傷を癒すかのように趣味に没頭した。木工が好きだった彼は自分と仲間のためにカヌーのパドルをつくり、やがて椅子やテーブルを手がけるようになる。ブルーリッジチェアワークスは、こうしてゆるやかにスタートした。
創業者のアラン・デイビスは元ラフティングガイド。フライフィッシャーマンでもある。
 アランが求めたのは、美しく丈夫で長く使える道具だ。アウトドアリテーラーショーではじめて同社の椅子を見たA&Fの赤津孝夫会長も、そこに惹かれた。

「デザインはアメリカの伝統的なキャンプファニチャーですが、つくりがきれいでしたね。白木のままの椅子は濡れたままにしておくとすぐにカビてしまうんですが、ブルーリッジはオイルで仕上げてあって、汚れや濡れにも強そうだった。ひとつひとつのパーツも少し太めで丈夫なんです。メイド・イン・USAなので値段は高めですが、長く使えるいい道具だと思いました」

 素材は農具や野球のバット、カヌーのガンネルなどにも使われるタモ材。堅く丈夫で水に強い木だ。これを昔ながらの建具技術でカタチにし、仕上げにデニッシュオイルでコーティングして湿気や紫外線への耐性を高めている。木材もファブリックも製造もすべてノースカロライナ。そこには、古くから木工を手がけるこの地の伝統と職人を守りたいというアランの思いもある。

「最近は日本でもロースタイルのキャンプが定着しましたが、そこにはブルーリッジや、同じくキャンプファニチャーブランドのバイヤーが果たした役割も大きいと思います。アメリカでも売れているようで、ソフトウェア会社のイベントでビーチにずらりと椅子を並べた写真を見せてもらいました」
ソフトウェア会社・オラクルのホリデーパーティで採用された。グランバハマのプライベートビーチにずらりと並ぶチェアとサイドテーブル(いずれも日本未発売)。
 そういえばね、と裏話も教えてくれた。

「彼らは体が大きいでしょ。最初に届いた椅子もすごく大きかったんですよ。日本人には大きすぎたので、小さいモデルを作ってもらいました」

「スモールBRチェア」というのがその製品。

「フェスティバルチェアwithボトルオープナー」と名前こそ変わったが、いちばん人気の定番だ。桜前線が北上し、季節は春。そろそろ出番がやってくる。
日本人向けにサイズをコンパクトにした「フェスティバルチェアwithボトルオープナー」。背もたれに栓抜きが埋め込まれている。4〜5人で使うのにちょうどいい「ボイジャーテーブル」も日本のリクエストで生まれたモデル。

(文=伊藤俊明 写真=伊藤 郁、A&F)


 
 
ライター
Akimama編集部
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