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【毎日コフラン】オトコだぜー! これぞオトコの道具だぜー! ホーボージュンのコフラン第3位は……耐風/耐水ストームマッチ

(2019.06.04)

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水に濡れても火がつき、強い風の中でも20秒以上燃えるアウトドア用マッチ。プラスチック容器には細かなスクリューの刻まれたキャップが付き、完全防水構造で水に浮く。容器内にスペアの摺紙が2枚付属する。25本入り。

 

 あれは目の覚めるような青空が広がっていた暑い夏の日のことである。オトコの中のオトコであるオレは、スカッとワイルドな1日を過ごそうと、アウトドア仲間を誘いシーカヤックで大海原へと漕ぎ出した。

 メンバーは“キャンプ料理の王様”こと料理家のCと有名アウトドアメーカー勤務のSである。どうせ漕ぐならビーチの喧噪から遠く離れて無人島へ渡り、現地で食糧調達をしてワイルドでファビュラスなランチを食べよう、ということになった。

 そして漕ぐこと2時間。三浦半島某所の岩礁へ乗り付けた僕らは、ロープでカヤックを島に引き上げ、新鮮な食材とSが釣り上げた魚、そして調理道具一式を広げた。そしてキャンピングストーブに着火しようと思ったその時だ。

 カショ、カショ、カショ……
 火がつかない。

 カショ、カショ、カショ……
 自動着火装置が壊れていたのである。

「ライター貸してよ」
 諦めたCがSに言う。
「持ってないよ」
「なんでだよ!」
「だってオレ、煙草吸わないもん」
「そういう話かよ!」
「つーか、お前だって持ってないじゃん! 何年アウトドアやってんだよ!」
空腹のあまり仲間割れが始まる。
「ジュンさん持ってる?」
ふたりの視線がオレに集まる。
「当たり前だろ! オレを誰だと思ってるんだ!」
大いばりでポケットから出した百円ライターは、海水でずぶ濡れだった。

 ショ、ショ、ショ……
 何度擦ってもピクリともしない。

 ショ、ショ、ショ……
 陽に当てて乾かしても、フーフー息を吹いても火は着かなかった。

 結局この日のランチはワイルドでもなければファビュラスでもなく、行動食のカロリーメイトをわけて食べ(しかもふやけていた)、ナルゲンボトルの生ぬるい水を飲んで終わった。帰りの2時間は気が遠くなるほど遠く、3人の友情は難破船のようにこっぱみじんになってしまったのである。

 以来、オレはシーカヤックのハッチとバックパックのポケットにコフランの『ストーム・マッチ』を常備するようになった。こいつは完全防水の プラスチック容器の中に、濡れても燃える防水マッチが入ったエクストリームなキットである。

 確かにあの日のオレはダサかった。でももうこれからオレのことを“エセアウトドアーズマン”などとは呼ばせない。今のオレは嵐の海に落ちようとも、滝のような雨に打たれようとも、いつでもどこでも火を着けられるのだ。オトコの中のオトコだぜー。

 


◼︎コフラン 耐風/耐水ストームマッチ
価格:842円(税込) 内容:25本入り

 

 
 
ライター
ホーボージュン

全天候型フリーライター。6,000mの高所登山からシーカヤックの外洋航海まで、フィールドとスタイルを問わない自由な旅を続けている。『山と渓谷』『ビーパル』『PEAKS』『Field Life』などアウトドア各誌で連載中。公式Twitterアカウントは「@hobojun

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