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豪雪JAMが10周年の今年で最後って本当なの? 実行委員長に真意を聞いた。

(2017.02.25)

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開場前は、本当に「豪雪」が降り続いた。屋根があるところからちょっと外に出ただけで、頭や肩に雪が積もり。こんな雪でも、誰も開催を信じて準備を進めていた。

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無料エリアでは、小さなお子さんをはじめ、おじいちゃんやおばあちゃんもフェスを楽しんでいる。今年は、雪まつりに来ていたであろう韓国からの御一行さまも。

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YOUR SONG IS GOODのライブをしている頃には、天気予報にはなかった「快晴」。エネルギッシュなライブに合わせたかのように、気温もどんどん上昇していった。

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カラフルなアウターを身にまとって、みんなが楽しんでいる風景は、まさに野外フェスそのもの。他のフェスと違うのは、周りが真っ白な雪ということ。

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毎年のように出演しているライブペインティングユニットのGRAVITYFREE。サインには「豪雪JAM 10 th ANNIVERSARY」の文字が。

 伝説と言っていい2008年の第一回から、今年で10周年を迎えた「豪雪JAM」。ギネスブックにも登録されたことがある、世界一巨大な雪のステージを使った、日本のみならず、世界を見渡しても唯一無二の野外フェスだ。 関東地方に降った大雪のため、一度だけ開催を断念した年があったものの、他は雪が降ろうが雨が降ろうが開催を続けてきている。「豪雪JAMから野外フェスシーズンがスタートする」と語るフェスファンも少なくない。

 10周年の豪雪JAMの開催直前になって、「今のスタイルでの開催は今年が最後」という発表があった。スタッフのひとりのような気持ちで、ほぼ毎年のように参加を続けてきていただけに、「最後」ということが、信じられずに十日町に向かった。

 2月19日、開催日。初回の豪雪を思い起こさせるような豪雪が午前中に降り続いていた。少しの時間でも、頭や肩に雪が積もってしまう。しかも例年よりかなり寒いこともあって、湿った雪ではなくサラサラの雪で、非常に滑りやすい。「これは開催が難しいんじゃないの?」と思ってしまうほどだ。しかしスタッフは、当然のように開催に向かって自分の作業を続けている。

「午後になれば、雪は上がりますから大丈夫ですよ」と地元のスタッフは、みんな口をそろえる。

 11時に三宅洋平のアコースティックでのソロライブからフェスはスタート。無料エリアでは、まだ出店の準備が整っていないブースも少なくない。出演するアーティストが7つということで、無料エリアにセカンドステージが設けられている。三宅洋平のライブが終わりに近づくにつれ、天から降りてくる雪の量は少なくなり、午後には太陽も顔を出してくれた。

 天の晴れとともに、気持ちも晴れやかになったであろう初代実行委員長の樋熊さんに、今年が最後になることの真意を聞いた。

「あくまで、今のスタイルでのフェスが最後です、ということです。現在は無料エリアと有料エリアというふうに分かれていますけど、すべて無料エリアにする。つまりフリーフェスにするというのもひとつの案ですし、開催場所を変えるということもひとつの案です」

 話している間に、現実行委員長の酒井さんもやってきて、話を続けてくれた。

「今までは市からの補助を頑なに拒んでいたんですけど、こちらからお願いのための頭をさげるのではなく、お互いがいい形で組めるのなら、一緒にやることもやぶさかではないですから。市と一緒にやるというのもひとつの案です。続けていくことを一番に考え、どのスタイルが、私たちにとって、お客さんにとって、十日町にとって最善なのかを探っていければと思っています」

 どうすれば豪雪JAMが続いていくのか。それを探るための決断だという。発表したのは、自分たちの意思を、よりひとつに固めていくための手段だったに違いない。ライブはSARATOGA、児玉奈央 & Magical Echo Land(奈央ちゃんはインフルエンザで不参加だったが)、SAIRU、YOUR SONG IS GOOD、切腹ピストルズ、大竹重寿 元晴 小泉P克人 小林洋太 中里たかしと続き、それほど寒くもならずにエンディングの17時を迎えた。

 そこにいたすべての人が、誰も今年が最後なんて思っていない。再び十日町に戻ってきて、豪雪JAMという特別な時間を楽しむ。その日が来年も続くことを信じて疑っていない。ミュージシャンも、ファンも、そしてスタッフも。

 
 
ライター
菊地崇 a.k.a.フェスおじさん

フェス、オーガニック、アウトドアといったカウンターカルチャーを起因とする文化をこよなく愛する。フェスおじさんの愛称でも親しまれている。

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