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【D.A.N.インタビュー】新たなフェイズへ。 ニュージェネレーションが 開く音の扉。

2018.06.15 Fri

菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん ライター、編集者、DJ

ルーキーアゴーゴーから3年。フジロックがバンドを成長させる大きなポイントとなっているという。ルーキーを含めると3度目の出演となるフジロックで新たなフェイズへ踏み出す。

ー 3年前にルーキーアゴーゴーに出たときの思い出を聞かせてください。

市川 D.A.N.を2014年夏にスタートさせたんですけど、そのときに、自分たちでどういうふうに活動していこうかって計画表のようなものをたてたんです。目標を決めていって。そのなかの大きな目標のひとつがフジロック出演でした。それで翌年にルーキーに応募したんです。

櫻木 ルーキーに出ることではじめてフジロックに行ったんですね。フジロックに限らずフェス体験としてもはじめてだったので、フェスティバルに漂っているムードが強く記憶に残っていますね。都内で日常的にやっているハコでのライブとは違って、得体の知れないエネルギーみたいなものは感じていました。

川上 僕たちも夏フェスには全然出たことがなかったから、ああいう雰囲気もはじめてだったし、浮ついていたのかもしれないけど、カオスをさまよって変な感覚になっていました。

市川 そもそも野外でライブをすることさえ、ほぼはじめてでしたから。いろいろ相まって、感情のコントロールがうなくできない状態でしたね。

ー 翌年には連続してフジロックへの出演を果たしています。

川上 レッドマーキー出演が決まって、そこを最終目的地としてツアーも回っていました。それまでに野外フェスにもいろいろ出ていたし、絶対にやるぞっていう気持ちで準備をして。みんなが同じ方向を向いて動いていましたね。フジロックという大きな存在に挑むというか。

櫻木 フジロックは開放的ですよね。そのことがフジロックでライブをし、いろんなライブを見たことでわかりました。お客さんが自由というか、普段の生活にとらわれずにそこにいることを楽しんでいる。その楽しみ方がピュアな感じというか。僕の友達も、レッドマーキーでのライブが未だに忘れられないと話してくれているんです。僕個人としてもあの日のライブは、一生忘れられない強い記憶となっていて、もう一回そういう体験をしたいという思いがあります。味をしめたというか。今年のフジロックは今まで積み上げてきたものと新しいフェイズに行くためのチャレンジもあって、挑戦していきたいという思いが強いですね。より高みに行けるように、前回に出たときよりもさらに自分たちでも感動したいって思っています。お客さんとともに、僕らも感動したい。

ー フジロック直前にセカンドアルバムがリリースされます。どんな作品に仕上がっていますか。

川上 自分たちが今出したい音をたっぷりやったという感じです。なんだこれ感はあるかもしれないけど、聞いていけば納得してもらえると思います。

市川 刺激的で、でも以前から僕らのなかにあるものは変わっていないし。

ー 3回目のフジロックではどんなステージにしたいと思っていますか?

川上 悔いのないようにやりたいですね。

櫻木 僕らのライブを見ることでしか浮かびあがってこない気持ちとか体験を感じてもらえるように、精一杯、一生懸命やるっていうことに尽きると思います。今までに僕らのライブに来てくれていた人にすればアレンジも変わっているだろうし、新しい曲もふんだんに取り入れてやろうと思っています。

『Sonatine』
フジロック直前の7月18日にリリース予定のセカンドアルバム。3人のバンドとしての表現力をストレートに拡大させたサウンドを構築し、次なる次元へと踏み込んでいる。タイトルの『Sonetine』とはもともとは小規模のソナタを指す、イタリア語語源の音楽用語。同名の北野武監督作品『ソナチネ』と同じようなものが内包しているアルバムとメンバー。

D.A.N.
2014年、櫻木大悟(Gt,Vo,Syn)、市川仁也(Ba)、川上輝(Dr)の3人で活動開始。2015年7月にデビューe.pをリリースし、ルーキーアゴーゴーに出演。翌年4月にファーストアルバム『D.A.N.』をリリースし、CDショップ大賞2017の入賞作品に選出された。ジェイムス・ブレイクやTHE XXなどオープニングアクトを務めるなど、ジャパニーズ・ミニマル・メロウのクラブサウンドで追求したニュージェネレーションとして注目を集めている。

(Text=Takashi Kikuchi/Photo=横山マサト)
※Festival Echo '18を再編集し掲載しています。
インタビューのロングバージョンは富士祭電子瓦版に掲載。

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