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お宝化必至? ぜひとも手に入れたい! ミステリーランチのブランドブック
2015.11.10 Tue
渡辺信吾 アウトドア系野良ライター
アメリカモンタナ州ボーズマンに本拠を構えるバックパックブランド「ミステリーランチ(MYSTERY RANCH)」のブランドブック“MYSTERY RANCH BOOK”が完成した。こちらは11月上旬より、A&F COUNTRY各店とミステリーランチ、クレッターワークス取扱店にて対象商品を購入された方にプレゼントされるそうだ。
ミステリーランチは、デイナ・グリーソンとレネー・シペル=ベイカーが、2000年に創業したブランドだ。デイナ・グリーソンといえば90年代に世界中のバックパックファンを熱狂させた「デイナ・デザイン(DANA DESIGN)」の生みの親であり、アウトドア界の生けるレジェンドでもある。このブランドブックには彼のインタビューが収められており、40年に渡るパックづくりの歴史や、ミステリーランチに脈々と受け継がれるDNA、そしてフィロソフィーまでもが語られている。
また共同創業者であるレネーや、デイナの息子であり同社が手がけるもう一つのブランド「クレッターワークス(KLETTER WERKS)」のメインデザイナーでもあるデイナ3のインタビュー、工場の様子やスタッフの言葉なども収められている。ものづくりへのこだわりや挑戦はもちろんのことながら、すべてのスタッフが製造の現場の経験者であること、全米屈指のアウトドアの聖地ボーズマンという環境、そこに集い最高のバックパックづくりに情熱を賭けるアウトドアを心から愛するスタッフたち……いずれも実に興味深い。のめり込むように一気に読んでしまった。
デイナ3のインタビューの中で語られる「ファミリービジネス」という言葉には、「血縁」や「家族経営」という意味のみならず「全社員が一つのファミリー」という意味合いが込められているらしい。それは、まさにこのブランドブックに綴られた言葉の一つ一つ、写真の一枚一枚から伝わってくる。
詳しくは実際に読んで感じてほしいが、ブランドの魅力を伝えるだけでなく、アウトドアカルチャーの資料としても貴重な一冊と言えるだろう。
さて、このブランドブックだが、版型は映画のパンフレットのようなB4版、総ページ数28頁で、レイアウトや紙の質感にもどこかしら懐かしさを感じる。かつて僕らはこのような紙のパンフレットやカタログから、ブランドの世界観やバックボーン、そしてかっこよさを学んだ気がする。デジタル全盛のこの時代だからこそ、余計にそう感じるのかもしれないが、デジタルでは伝わらない、伝えきれない何かが、やはり紙にはあるのではないだろうか。
ずっと手元に残しておきたくなる一冊。ぜひとも手に入れてほしい。
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株式会社エイアンドエフ
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