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100年後も最高のパウダーを! これが未来のスノーボード工場

(2016.01.29)

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 魚沼産コシヒカリ、信州産味噌、香川のうどん、愛媛のみかん……。

 生活の中の様々なアイテムを原産地にこだわって買う人は世の中多いのではないでしょうか?

 では例えば、自分たちの遊び道具はどうでしょう? 特に冬のシーズン、スノーボードやスキーが遊びの相棒になっている人は多いはず。ここで気になるのが、果たしてその原産国にこだわっているかどうか?ということ。

 知っている人も多いかもしれませんが、オーストリアは世界でもトップクラスのスキー&スノーボード生産国。その歴史は80年以上も続き、「おじいちゃんはスキー工場の職人、お父さんも、その息子も」なんて話しは決して珍しいことではありません。

 その歴史的スキー&スノーボードの名産地であるオーストリアに昨年11月、世界でも類を見ない先進的なスノーボード工場が、アメリカ・ワシントン州を拠点とする「CAPiTA SNOWBOARD(キャピタスノーボード)」の手によって誕生しました。

 その名も「マザーシップ」!
オーストリアの片田舎に現れたマザーシップ。これからの可能性にローカルも期待している

 このマザーシップ、なにがそんなにスゴいのか? その秘密は、建物の熱エネルギーを生み出すシステムにあります。

 スノーボードを生産する際に必要なのが、プレス機械やトップシートのプリンターなどに利用される「熱」です。このマザーシップでは製造工程に必要な熱エネルギーをNH3ナチュラルガスヒーティングシステムと呼ばれる100%水力を使った最新システムで造り出し、排出するCO2をゼロに抑えています。

 工場の隣を流れるガイル川から水をパイプラインに引き入れ、その水を使いアンモニアタンクを溶かします。アンモニアは水温3度で溶けはじめ、ガスを発生し、そのガスを圧縮し熱を発生させます。その際発生した熱をスノーボード製造工程に利用するのです。このシステムでは、パイプを通る川の水は一切アンモニアや科学物質と触れることなく元の川へと戻されます。

 さらに、溶けたアンモニアタンクが再度氷結する際に出る冷たい空気は、工場内のクーラーや製造されたスノーボードの冷却に利用されます。これにより、世界でもっとも環境に配慮し、持続可能エネルギーを活用したスノーボード工場が実現されました。

スノーボーディングの未来を守るため。CAPiTAの理想を具現化するスノーボードファクトリー「マザーシップ」がついに­始動。画像は、本記事を担当したライター加藤氏が字幕を担当したムービーから

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ライター
Kenji Kato

アメリカの濃過ぎるスノーボードカルチャーでドップリ20代を過ごし、帰国後は白馬村に移住。180cmを超える巨体とロン毛&ヒゲで一度見たら大体忘れられないヨコ乗り系翻訳家。大好物はチキンカツ定食

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