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「笑ってられるのも今のうちさ」と山が言っている

2013.04.09 Tue

藤原祥弘

藤原祥弘 アウトドアライター、編集者

 今日は、関東~関西近郊の雑木林が一年でいちばん美しくなる日(俺認定)。

 出勤して日課のAkimamaチェックをした貴方、あるいは通勤途中にスマホでこの記事を読んでしまった貴女。今すぐ方向転換して郊外の雑木林に向かいましょう。はっきり言って、働いてる場合じゃないですよ!

 早春の芽吹き、初夏の若々しい青、秋の紅葉などそれぞれの季節に見せ場がある奥山。それに比べ、都市近郊の低山は夏の緑の爽やかさに欠け、秋の紅葉も色づいているのか枯れているのかよくわからないといったありさまです。

 しかし、そんな雑木林がじつに美しい色に染まる瞬間があります。それが今日を中心とする前後の数日間です。

 あと10日もすれば一様の緑に埋まる林も、いまこの瞬間だけは一本いっぽんが本来もっている個性を爆発させています。赤みがかかったヤマザクラ、蝋をひいたような白のコナラ、山吹色のクヌギ、内側から光を放っているかのような明るい黄色のキブシ・・・。

 これらの木々が集合して、芽吹きの季節の雑木林は柔らかなモザイクに彩られます。

 こんな状態の林を形容したのが「山笑う」という言葉。暗く冷たい冬を耐え、春の訪れを喜んでいる雑木林を表現するにはじつにぴったりの言葉です。もとは中国の古い書物である『臥遊録』から引かれたフレーズで、俳句の春の季語にもなっています。正岡子規も「故郷や どちらをみても 山笑ふ」と詠んでいます。

 都市近郊の山が笑っているのも、あと数日。先日の低気圧が塵を吹き払い、今年の雑木林は例年に比べて格別の透明感があります。こんな日にオフィスにこもって仕事をしてちゃ、もったいないですよ!

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