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軽い!ジャストサイズ!まあまあ強い。渓流用ロッドケース作ろうぜ

(2019.05.31)

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 市販されている渓流用のロッドケースは、大きく2つに分かれる。プラスチックの外殻に厚手のナイロンを貼ったセミハードケースか、アルミパイプを使ったハードケースだ。

 どちらも格好良いけれど、セミハードケースは手垢や魚の粘液やミミズ汁やらが生地に染み込むし、濡れると水気をじっとり含んでしまう。アルミのハードケースは濡れに強く頑丈だが、断面が真円なので2本収納できるものは直径が大きくなる。そして、どちらのタイプもそこそこの重量がある。

 しかし、実用重視派にとっては軽さこそすべてに優先する。メインとサブの2本の竿がぴったり収まり、濡れても重量が変わらず、汚れてもぬぐうだけで済み、少々の衝撃では竿が折れないケースが欲しい。

 そんなケースを探したがどこにもない……というわけで、今回の工作は渓流用のロッドケースです!

 ホームセンターをまわって目星をつけたのは雨樋のパーツ。自作素材の定番の塩ビ管と比べて肉が薄いので、圧倒的に軽い。数ある規格のなかから選んだのは30×45mmの断面が長方形の管。これなら2本の竿が収まるだろう。

 管が見つかったら次はキャップを探す。雨樋の関連用品には末端を塞げるものがなかったので店内を徘徊する。そして、家具の養生用品コーナーでシンデレラを見つけた。椅子の脚にかぶせるキャップに、ジャストサイズの規格があったのである。

 家に戻ったら竿を用意し、ぴったり収まる長さで樋を切断する。上下にキャップをはめれば作業は終了。わずか1分の工作だった。

 完成重量は128g。十分に軽い。

  メインとサブの竿を収納した様子。2本収納するときは、天地を互い違いにして入れる。ケースのなかでかっちり固定されるので、横側から強い負荷がかかった時に均等に力がかかりそうだ。少々の衝撃では折れそうにない。断面が長方形なので円筒のケースと比べてザックのサイドへの収まりも良い。

 渓流用のパックロッドを入れてみた。特殊な形状でなければ、振り出しの竿はもちろん、4〜5本継のフライロッドでも収まるだろう。

 唯一の問題は、強烈にダサいこと。

 色味、パーツの質感、デザイン、そのほかすべてがダサい。一周まわってダサ格好よくは見えないかと、遠くから見、近くから見、目を細めたり振り向きざまに見てみたりもしたが、やっぱりダサい。まるでときめかない。コンマリがこれを作ったら、完成した刹那、片付けの魔法を発動するだろう。

凹凸加工、縦方向のリブ、「ピッ!」となった末端に漂う昭和の香りと実家感。母さん、お元気ですか。盆には帰ります。

 しかし私はときめきを過去に置いてきた男なので気にせず使う。何度か渓流に持ち出したが、機能は最高だ。ときめきから解脱した渓流男子におすすめしたい。

 
 
ライター
藤原祥弘

野生食材の採集と活用、生活技術につながる野外活動などを中心に執筆とワークショップを展開。twitterアカウントは@_fomalhaut

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