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信越自然郷を遊び尽くす! スキー編Vol.1  積雪量日本一! 11年ぶりに復活した伝説のあのスキー場へ。

(2018.02.01)

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 人口密度ならぬ、スキー場密度という数値があるならば、信越自然郷は間違いなく日本トップクラスだ。信越自然郷とは長野県北部と新潟県南部に跨がる9市町村(飯山市、中野市、妙高市、山ノ内町、信濃町、飯綱町、木島平村、野沢温泉村、栄村)の総称で、このエリアには39箇所ものスキー場が、あらゆる斜面に広がっている。この数からしても、まさに日本を代表する豪雪地といえるだろう。

 たとえば、妙高山、志賀高原、斑尾山、野沢温泉などが信越自然郷を代表するスノーリゾートで、スキーヤーとスノーボーダーはその日の雪質、積雪量、天候、自分の腕前にあわせて、車でわずか1時間以内で移動できるフィールドから遊び場を自由に選べるというわけだ。

 そんななか、ニセコや白馬、蔵王など名だたるスノーリゾートを退けて、今シーズンはじめから全国スキー場積雪量ベスト1の座をキープしているスキー場が、信越自然郷にある。


 これがそのスキー場の全貌。どこでしょう? ヒント、復活をとげたスキー場。

 そう、約11年ぶりに復活した伝説のスキー場、ロッテアライリゾート(新潟県妙高市)だ。

 2006年から休業していた旧新井リゾートを韓国のロッテグループが買収し、リニューアルした複合リゾート施設である。なにが伝説かといえば、かつての新井リゾートは、多くのパウダージャンキーを虜にし、新たな新雪中毒者を生んできたパウダースキーの先駆けであり聖地なのである。昨今では、パウダーを売りにしたスキー場がいたるところにあるが、その走りというわけだ。少し大袈裟かもしれないが、非圧雪を滑るために生まれた、地形を活かしたスキー場なのだ。

 そこで、復活した伝説のスキーリゾートの実力は、どんなもんじゃい? と立ち上がったAkimama編集部は信越自然郷へ向かったのである。
左上/東京駅から信越自然郷の玄関口である北陸新幹線飯山駅へは、わずか2時間弱。乗り過ごしを注意しなければいけないくらい近い。北陸新幹線飯山駅構内にある信越自然郷アクティビティーセンター。右上/毎朝、エリア内39箇所のスキー場情報をまとめ、観光客へ伝える。左下/最新のフィールド情報やガイドツアーをスタッフが案内してくれる。右下/スノーシュー、クロスカントリースキー、エアボードなどスノー関係のレンタルも豊富だ。

 今日は日本海側の冬ではめずらくピーカンだ。でも1日遅かった・・・。

 残念ながらパウダーは期待できないが、未知のスキー場を探検するにはまたとない天候である。 いざ、新井ゴンドラと膳棚リフトを乗り継いで、標高1,280mの最高地点へ。ドカーンと景色が開け、谷川連峰などの上越国境の山々、野沢温泉スキー場、志賀高原、斑尾山などが見渡せる大展望。
 視線を左へ移せば、真っ青な日本海。手前に見える街が、上越市だ。海が近い。日本海上空の湿った空気が、山々にぶち当たり雪となって降り注ぐ。日本ナンバーワン降雪量のヒミツは、この海が近い立地にあるのだ。
 最高地点の膳棚リフトの降り口は、稜線直下の東側にあるので雪が吹きだまり、すごいことに。毎日、雪庇を崩す作業だけでも重労働だろう。パトロールの人にどこで積雪量を計っているか聞くと、標高1,429mの大毛無山から山腹にある膳棚ステーションの間の平均値を公表値としているとのこと。
 これがゲレンデマップ。滑走していい非圧雪の斜面と滑走禁止エリアが明確に分けられている。広大な管理エリアのなかで、明らかに圧雪コースが少ない。圧雪コースは、非圧雪ゾーンへエントリーするための連絡路のように見えてくる。パウダージャンキーゆえの錯覚だろうか。
「ここなら自由に入っていいよ」という上級者には嬉しいオトナなスキー場ではあるが、最低限のセルフレスキューの装備と技術が求められる自己責任の世界だ。
 さーて、まずはゲレンデで足慣らし。ビー・フリー(Be Free)コース。妙高の街へ向かって滑り込む。
 いよいよ、ロッテアライの真骨頂、非圧雪エリアへ飛び込んだものの、この日は月曜日。週末の賑わいが、腰にくる。あらゆる斜面はズタズタであった。取材スタッフの口から出る言葉は、「降ったら、いいんだろうなあ」ばかり。
 悪雪へかかんに飛び込むAkimama滝沢編集長。さすが北海道生まれの父と新潟県生まれの母をもつ雪国のサラブレッド、滑走技術が求められる凹凸を蹴散らしてかっ飛ばす。
 北斜面は軽い雪が残っていて、そこそこ気持ちよく滑れた。少し斜面をトラバースして、なんとか週末の食べ残しを発見し、いただく。

 標高はそれほど高くないので陽があたると、一気に雪が重くなる。そのため北斜面を狙って滑り込むわけだが、キャッホー! 飯山駅に併設された信越自然郷アクティビティーセンターに勤務する浅野慧。
 軽すぎず、踏みごたえがある雪で、スティープな広い斜面。このアライパウダーは、何人のパウダー中毒者を育ててきたのだろう。自身もパウダージャンキーになってしまい雪国に暮らすライター森山伸也。
 「昨日はさ、軽い雪がたんまり降って、もうサイコーだったぜ」と、斜面という斜面が言っている。
 最高地点の膳棚リフト降り場から南を向いた景色。右に見えるピークが、この山域の最高峰である大毛無山標高1,429mだ。あのピークまでハイクして、向かって左の斜面を落とせるのだが、今季はまだ雪の状態が安定していないためまだオープンしていなかった。噂によるとそろそろオープンするらしい。あそこ、滑りたいぞ!
左上/大毛無山山頂部の安全確認と、ハイクのルート設定を行なうパトロール隊。右上/ロッテアライのロープワークはスゴイ。滑走禁止エリアには、10㎝の隙間なくロープが張られている。それは、キチンと雪崩管理をして、お客様へ安全を提供している証である。左下/雪崩の危険が少ないと判断された非圧雪エリアには、このようなサインが立てられ、わかりやすい。右下/非圧雪エリアには名前がついていて、ドロップポイントもわかりやすい。 新雪のない日は、高低差900mの圧雪コースをクルージングなんて楽しみも。日本海から谷川連峰、上信越の山々、志賀高原まで見わたせる眺望が、すばらしい。
 もちろん下のリフトには、初心者も楽しめる緩やかな圧雪コースがある。最下部の山麓第一リフトから妙高山がズドーン。
上左/かつ丼2,000円に指をくわえて眺めるだけのライター森山。上左/レストランの隣には米国ドル、英国ポンドをはじめ、ユーロ、中国、韓国、台湾、タイ、ニュージーランドの紙幣を日本円に両替できる両替機があった! 中左、右/スキー以外にもボルダリング、トランポリンなどのアクティビティ施設を備え、通年の滞在型リゾート施設を目指している。 下左/手ぶらでもパウダーを楽しめるようサロモンステーションも完備。最新の太板で日本最深雪を楽しめるのだ。下右/チューンナップルームが併設され、誰でも自由に使うことができる。
 信越自然郷には野沢温泉、妙高、斑尾高原、志賀高原など日本を代表するスノーリゾートがあるわけだが、今年からそれらに仲間入りしたロッテアライリゾート。なんども言って、しつこいけど、もう一度言わせて欲しい。
「今度は絶対、雪が降った日に訪れたい!」

【アフタースキーのおすすめは、道の駅!】

上左/右上/中左/妙高エリアのアフタースキーを楽しむなら、やっぱり道の駅あらいは外せない。取材スタッフは、日本海鮮魚センターで新鮮で安いタラを買って、鍋にしたのでした。右下/妙高のソールフード、食堂ミサの味噌ラーメン。これを食べなきゃ、妙高に行ってきたとは言えません。

次回Vol.2は、日本、いや世界一のスキー場密集地帯、志賀高原を訪れます。
お楽しみに!
(文=森山伸也 写真=太田孝則)

【取材協力=信越自然郷アクティビティーセンター】

 
 
ライター
森山 伸也

5年前に北信の山村へ移り住んだアウトドアライター。北欧のロングトレイルを日本にはじめて紹介したひとりで、著書に『北緯66.6° 北欧ラップランド歩き旅』(本の雑誌社)がある。→InstagramTwitterFaceBook

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